避難所全体で設置をする、トイレ・発電機・受水槽などが大きく見えますが、個々人には何が配付されるのでしょうか。

 多くの場合は、個人配付用の「食料・飲料水・毛布」が用意されています。しかし備蓄品の量は最低限で、かつ定員を超える避難者が集まれば全員に行き渡らなくなります。必要なものは持参が基本です。

断水・停電状態では
トイレすら使えなくなる

 では、避難所の設備で使えるものはなんでしょうか。

 断水や停電が生じていなければ、トイレも照明も空調も使用できますので、避難所の環境はかなりよくなります。一方、断水や停電が生じている場合、避難所の設備は全て使えなくなります。

 下はマンホールトイレの写真ですが、これは水源の水が尽きると使用できなくなります。

p17より同書より転載

 またいずれの場合も寝具はないため、持参の必要があります。

災害後の3日間は
自力で生き延びる覚悟を

 避難所に設置されるパーテーションやダンボールベッド、外部からの炊き出しや医療の支援などは、いつから始まるのでしょうか。

 原則として、災害発生から最初の3日間は人命救助と道路の復旧が優先されるため、避難所などへの支援が本格化するのは、早くとも4日目以降となります。

 発災から3日間は、避難所の少ない備蓄と、自分で持ち込んだ防災リュックで生活をしなければなりません。

p17より同書より転載