スターティングメンバーを決めるとき、攻撃力を重視するか守備力を重視するかは悩みます。そこで「試合に勝つ」という前提で話を進めます。
攻撃力を重視したオーダーを組んだ場合、試合終盤でリードすれば「守備固め」が必要になります。守備力を重視したオーダーを組んだ場合は、試合終盤でリードしていれば変更する必要はありません。
しかし、試合終盤で負けていた場合はどうなるでしょう?
攻撃を重視したオーダーであれば、変更する必要はありません。一方、守備力を重視したオーダーであれば、打力の劣る選手は代打などで交代させ、打てる選手を起用することになります。
そこで仮にビハインドゲームから逆転、もしくは同点に追いついた場合を想定してみてください。攻撃力主体のオーダーの場合、逆転した時点で守備力主体のオーダーにすればいいだけです。
しかし「守備重視」のオーダーだと、「攻撃重視」のメンバーに入れ替えた後、逆転した時点で再び守備力の高い選手を起用しなければいけません。
もちろん、絶対にそうする必要はありませんが、試合に「勝つ」という前提では、このような起用法になると思います。
ここで最初に考えてもらいたいのは、ベンチにいる選手の数です。守備力主体のオーダーでリードされていた場合、「守備重視」から「攻撃重視」に変え、逆転した時点で再び「守備重視」へのメンバー変更が必要になります。
もうお分かりでしょうが、「攻撃重視」のオーダーを組めば、逆転した時点で「守備重視」のメンバーにすればいいだけです。
タイブレークの導入で
守備固めが使いづらくなる
選手起用の回数が多ければ、それだけ選手の人数が必要になります。コロナ禍以降、プロはベンチ登録が31人で、そのうち試合に出場できる選手は26人です。高校野球の公式戦は20人です。
負けることを想定して戦うことはないでしょう。先ほど述べた通り、勝つことを想定してオーダーを組むなら、「攻撃重視」でスタメンを決めた方が、少ない人数で済む可能性が高いのです。その分、投手の人数も増やせるし、代走要員など手厚くできます。