
食の秋に「ミシュランガイド東京2026」の全貌が明らかになった。今年の掲載数は526軒もある。最高ランクの三つ星店はどこ? 一つ星と二つ星、二つ星と三つ星の違いとは?星付き以外の「ビブグルマン」って何?「おにぎり」まで対象なの?といった「ミシュラン4つの不思議」を解説しよう。(グルメジャーナリスト 東龍)
世界一の美食都市・東京
ミシュランガイドでも認められる
「ミシュランガイド東京2026」が、9月25日に公式サイトで公開、30日に書籍が発売された。今年の掲載軒数は全526軒。内訳は、一つ星122軒、二つ星26軒、三つ星12軒。セレクテッドレストラン252軒、ビブグルマン114軒、ミシュラングリーンスター13軒だ。※新規と昇格の軒数は後の詳細へ
一~三の星付きレストランは160軒となり、ミシュランガイドが日本に上陸した2007年の「ミシュランガイド東京2008」以来、東京は世界で最も星付き掲載店が多い都市となった。
従来のミシュランガイド東京の発売は11月末~12月初旬だったが、昨年は10月に前倒し、今年はさらに前倒して9月に。飲食店にとって12月は繁忙期だが、10月は閑散期ともいえる。ミシュランガイドの盛り上がりで外食需要が喚起される狙いがあるだろう。
さて、ここからはミシュランガイドの「4つの不思議」を分かりやすく解説していこう。
セレクテッドレストラン?ビブグルマンって何?
星付き以外に、そういうのがあるの?と思った人も多いだろう。セレクテッドレストランは、「インスペクター(調査員)が紹介したい」店。ビブグルマンは、「価格以上の満足が得られる料理を提供する」店であり、要するにコスパがいいお店だ。グリーンスターは、「サステナブルな取り組みを行っている」店のことだ。
日本初の「ミシュランガイド東京2008」では、掲載店は星付き150軒のみだった。それがビブグルマンも加わって掲載店は激増し「同2016」では560軒のピークに。その後「同2023」では422軒に減った。しかし、セレクテッドレストランが追加された「同2024」では504軒と再び増加傾向にある。
こうして新たなカタカナのネーミングを付けてまで、掲載店を増やしているのはなぜか?