米国のスコット・ベッセント財務長官は、内国歳入庁(IRS)に新設した最高経営責任者(CEO)職に社会保障局(SSA)のフランク・ビシニャーノ長官を起用した。トランプ政権当局者によれば、ビシニャーノ氏はIRSの日常業務を監督しつつ、SSA長官を兼務する。IRS長官代行としてIRSの正式なトップを務めるベッセント氏の直属となる。この動きにより、政権は上院の指名承認プロセスを経ずにドナルド・トランプ大統領が推す候補をIRSに送り込める。ビシニャーノ氏はIRSのシステムをアップグレードし、ジョー・バイデン前大統領が着手した厳格な税務執行方針を巻き戻すという、トランプ政権の構想の実施を支援する。目先の課題は2026年確定申告シーズンの準備と、連邦政府機関の閉鎖を乗り切ることだ。IRSは政府閉鎖開始から5日間は通常通り業務を遂行していたが、その後は不明となっている。