現代人にとって「スマホ断ち」はもはや不可能に近い。通知やSNS、動画の誘惑が、私たちの集中力を少しずつ奪っていく。気づけば、食事中も、仕事中も、休む時間でさえスマホを手にしている。精神力の浪費をやめ、「本当に必要なときに集中できる自分」を取り戻したい……。そんなあなたにおすすめなのが、日韓累計40万部を突破したベストセラー『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)だ。本記事では、ライターの小川晶子氏に、「集中力の保ち方」についてご寄稿いただいた。(企画:ダイヤモンド社書籍編集局)
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「スマホ断ち」は不可能
人生を豊かにする力に「集中力」がある気がしている。
仕事をするときは一つひとつの仕事に集中し、食事をするときは食事に集中して味わって食べ、休むときは休むことに集中。
寝るときも、頻繁に起きたり眠ったりを繰り返すより、中途覚醒せずにガッツリ眠れたほうがよい。
ところが、年々集中力の減退を感じるのだ。
仕事をしていても、すぐに集中力が切れる。
食事しながら「そういえば」とスマホを取り出して何か調べ始めてしまう。
夜中に目が覚めて今後の予定を考えたり、昨日の失敗を思い出したり、余計なことを考えている。
年をとると集中力は衰えるのかもしれないが、異常なスピードで失われているように思えてならない。
原因はわかっている。
スマホだ。
私はずいぶん前からスマホ依存で、常にスマホが気になって仕方ないのである。
これではいけないと思い、制限時間を決めて時間が来たら自動的に見られなくなる設定などしてみた。
しかし、「制限時間」とメッセージが出ると、チッと舌打ちして迷いなく制限を解除するヤバい人が爆誕した。
精神力の「ムダ遣い」をやめる
『人生は「気分」が10割』という本に、充実した一日を過ごすためには「精神力のムダ遣い」をやめるべきだと書かれていた。
著者のキム・ダスル氏も、気が散る原因の最たるものはスマホだと言っている。
スマートフォンが手元にあれば、各種SNSや動画サイトなどに指先ひとつでアクセスできる。
これらはちょっと開いたが最後、瞬時に人をのめり込ませ、時間と気力を奪っていく。
――『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(p.38)
そして、「精神力のムダな消耗を省くこと」が、「本当に必要なときに、必要な場面で、最高に集中できる秘訣だ」と断言している。
スマホを触りたくなったら
本を手に取る
私はいよいよ意を決して、スマホによる精神力のムダ遣いを減らすことにした。
もっとも効果があったのは、「スマホを触りたくなったら本を手に取る」ことだ。
身近に読みたい本を常備しておき、スマホを触りたい衝動の3回に1回くらいを本をめくることで抑える。
スマホで断片的な情報に次から次へと目を奪われるよりも、本を読み進めることで集中力が回復するとともにストレスが減っていくことを実感した。
ストレスが減ると、不思議なことにスマホを触りたい衝動も減った。
集中力の衰えを感じている人はぜひ試してみてほしい。
(本稿は、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』の発売を記念したオリジナル記事です)
大学卒業後、商社勤務を経てライター、コピーライターとして独立。企業の広告制作に携わる傍ら、多くのビジネス書・自己啓発書等、実用書制作に携わる。自著に『文章上達トレーニング45』(同文館出版)、『オタク偉人伝』(アスコム)、『超こども言いかえ図鑑』(川上徹也氏との共著 Gakken)、『SAPIX流 中学受験で伸びる子の自宅学習法』(サンマーク出版)がある。



