韓国の現代自動車グループの鄭義宣(チョン・ウィソン)会長(54)は、米国との結び付きを深める一連の積極的な動きでトランプ米政権を懐柔できると期待していた。これまでのところ、それは痛ましい誤算のように見える。9月にジョージア州にある同社の工場で実施された移民当局の強制捜査では、300人以上の韓国人ホワイトカラー労働者が手錠と足かせを掛けられた。これは、世界第3位の自動車メーカーがドナルド・トランプ大統領を懐柔しようと繰り返し試みたものの、ほとんど成果を上げられなかった1年間の集大成だった。代わりに現代自動車は、混沌(こんとん)とした状態に陥ることが多い米政権の経済・移民政策の実施方法を正確に予測しようとすることの落とし穴を示す、特に注目度の高い企業例の一つとなった。
現代自、トランプ氏から冷たい仕打ち 懐柔工作実らず
新たな貿易・移民政策が障害でも米国に大賭け
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