テーマはまず、自分がビジネスしやすい、なじみのある分野が広げやすいです。自分がほしいもの、というのも重要だと思います。知らない誰かを想像して製品を作る「ペルソナ(注2)」という手法はやはり虚しいし、説得力がなく、何よりつまらないと思います。自分が感動しないと他人も感動しないのではないでしょうか。
テーマをいくつか出して並べてみてください。その中で、マネタイズまでの道のりが想像しやすい分野を選びましょう。僕の身近な例でいえば、パソコン、傘、キャンプ用焚き火台、ヤカン、など。よく、百均で売られる発明を目指す方がいますが、これはオススメしません。百均で売られたところで、どれだけの利益が見込めるでしょうか。
意外と5年後について
考えている人は少ない
発明の手法の一つとして、「5年先を想像する」というやりかたがあります。なぜか。来年や50年後のことを考えている人はいるけれど、意外と、5年先を考えている人が少ないのです。
たとえば、「文字入力手段の将来を考える」というお題があった場合、「脳波を読み取って、考えただけで文字入力ができる」というような、50年先の手段は思いつきます。
しかし、今の技術から離れすぎていて、どのように実現すればいいかわかりませんし、そもそも特許は期限が20年。特許の維持年金(注3)もかかります。20年以上先に実用化されるかもしれない技術を考えてもあまり意味がないのです。
一方、企業内の発明家(開発部門の人)は、毎年たくさんの発明をしていますが、「来年の新製品を開発せよ」という命題の下で働いているのですから、せいぜい2年先までのところを考えています。5年先のことは意外と考えないのです。
注2:商品やサービスを利用する架空のユーザー像を作り、それに合うプロダクトを作る思考法。
注3:特許を維持するために特許庁に毎年払うお金。年を重ねるほど、「売れてるってことだよね」と特許庁が足元をみてくるため、高くなる。
注3:特許を維持するために特許庁に毎年払うお金。年を重ねるほど、「売れてるってことだよね」と特許庁が足元をみてくるため、高くなる。







