成果を出すチームを作るために有効な会議のやり方とは(c)小山宙哉/講談社

何度も会議を重ねているのに、チームはバラバラなまま……。無意味にも思える会議地獄に苦しむチームに対して、『宇宙兄弟』に登場するエディ・Jは、たった一度の会議でメンバーの心をひとつにした。その違いを生んだのは何なのか?成果を出すチームを作るために有効な会議のやり方を、組織開発の専門家が解説する。※本稿は、長尾 彰『宇宙兄弟「制約主導」のチームワークで、仕事が面白くなる!チームの話』(Gakken)の一部を抜粋・編集したものです。

会議を増やしているのに
チームがまとまらない理由

「フォーミング」(編集部注/チームビルディングにおける4つのステージのうちの最初のステージ。チームが作られたばかりで、まだメンバー同士がお互いのことを把握していない段階)を進めるために必要なのは、「心理的安全性」(編集部注/対人リスクを取ることに対する恐れが最小化され、自由に発言や行動ができる状態)の確保です。

 そのためには、コミュニケーションの「量」を増やすアプローチが効果的です。

 こう書くと、「なるほど!じゃあミーティングの機会を増やせばいいんだ!」と、張り切って実行される方もいるかもしれません。

 ミーティングを設ける前に考えておきたいのは、「なぜコミュニケーションの量が大切なのか」ということ。「何のためのコミュニケーションなのか」の根本を理解したうえで実施しないと、メンバーが「仕事が忙しいのに、無駄な時間を取られている」と感じてしまいます。