「私たちのチームはフォーミングの段階だから、みんなで成長するためにも、この1カ月はコミュニケーションの量を増やしていくことが大切だね」
この感覚が共有されていないのに、「これからは毎朝ミーティングをやりましょう」「週に1回はメンバーでランチをしましょう」と提案しても、「何で?それ必要?」といった反応が生まれてしまうのは仕方ありません。
「無駄」と感じてしまう要因を減らしていくためにも、まずは「チームの発達段階」というフレームワークを有志のメンバーで共有する機会を設けるとよいでしょう。その際、「全員強制」ではなく希望者のみで始めることをおすすめします。
必ずしも朝礼を全員参加にする必要も、全体会議でみんなが同じことをやる必要もありません。集まりたい人・集まれる人で開催し、そこに参加できなかった人たちが集まれるような機会を、別につくっていけばよいのです。
飲み会が苦手な人たちならランチでもいいですし、ランチに参加できない人たちのためのお茶会だってかまいません。コミュニケーションの「量」を増やせるような複数のチャネルをつくり、継続的に積み重ねていきましょう。
リラックスして話せると
コミュニケーションが増える
また、リラックスして話せる環境づくりが、コミュニケーションの量を増やしてくれます。
あくまで一例ですが、僕のワークショップでは、基本的に座る場所・座り方は自由です。それぞれがリラックスできるような座り方を促します。よくある「コの字型」や「スクール形式」で進めることはほとんどしません。会議室のような机や椅子だと、話に参加せず、別の作業をする「内職」も始まってしまいます。
自分で座り方を選んでもらう理由は、環境がその人の行動を決めてしまうこともあると考えているからです。
会議の場で話に参加しない人が悪いのではなくて、「内職」ができてしまう環境をつくってしまうから、という考え方。であれば、つい話をする、話を聞きたくなってしまう環境や雰囲気をつくってしまうのも、ひとつの方法だと思います。







