コミュニケーションの「量」を増やすことで心理的安全性が生まれ、心理的安全性が高まることで誰もが発言しやすくなり、コミュニケーションの「量」がさらに増えていく――。
「フォーミング」のチームにおいては、コミュニケーションは「コスト」ではありません。チームの成長を促すための重要な「投資」なのです。
同書より転載。(c)小山宙哉/講談社 拡大画像表示
自分の好きや得意を出し合えば
すれ違いを未然に防げる
コミュニケーションの「量」を増やしていくなかで、次の項目をチーム内でお互いに共有することで、心理的安全性が育まれます。
・自分を理解してもらうために、「好きなこと」「得意なこと」「期待していること」を伝えておく。
・相手を理解するために、「価値観」「信念」「世界観」を知っておく。
なぜ「好きなこと」や「得意なこと」を伝えるのかというと、「私が好きなこと」は相手が否定できないものだからです。
「僕はプリンが好きです」と言う人に「プリンが好きなのは間違っている」とは、「フォーミング」の状態では特に言えないですよね?受け止めてもらえる・拒絶されないというのは、わからないことが多く不安の大きい「フォーミング」において効果的なアプローチなのです。
「期待していること」を伝えるのも、お互いの関係を築くためにはとても大切です。相手に伝えていないにもかかわらず、勝手に期待して「何で○○をしてくれないの?」と不満を抱いていては、いつまでも相手が意図を理解できないでしょう。
しかし、伝えたうえで相手がやらないのであれば、「何か理由があるのだろう」と考えることができます。相手も自分に期待されていることを把握しているので、場合によっては理由を説明してくれるかもしれません。
ただし、自分の期待を相手に伝えることで、相手を支配・コントロールすることは慎みましょう。







