「あなたの斬新なアイデアや企画力に期待しているよ」
本心から期待しているのなら問題ありませんが、相手にプレッシャーをかけるためならば、かえって相手を不安にさせます。特に「フォーミング」の段階では、相手も周囲も安心するような言い方、内容で伝えることを意識してくださいね。
自分を認めてもらうには
まず相手を理解しよう
一方、相手を理解するために知っておきたいのが、次の3つです。
・価値観……好きなこと／嫌いなこと
・信念……正しいと思っていること／間違いだと思っていること
・世界観……美しいと感じていること／醜いと感じていること
僕はこの3つを総称して、お互いの違いを理解するための「マインドセット」と呼んでいます。
自分とメンバーのマインドセットを理解し合うことで、お互いの違いにも気づけますし、付き合い方を模索できるようになります。
『宇宙兄弟「制約主導」のチームワークで、仕事が面白くなる！チームの話』（長尾 彰、Gakken）
マインドセットは、「直接本人に聞く」というアプローチもありますが、観察しているうちに理解できる部分も多々あります。その人が身につけているものや大切にしているもの、立ち居振る舞い、日頃の何気ない会話などからも汲み取れるでしょう。
ポイントとして具体的な項目をあげてはいますが、これらを形式的に知っておけば大丈夫、というわけではありません。
心理的安全性を高めるために必要なのは、自分を理解してもらおうとする姿勢と、相手のことを理解しようとする姿勢です。
この姿勢がやがて、お互いの違いを自然と受け入れ、どちらも尊重できる柔軟な思考を育んでいきます。
同書より転載。(c)小山宙哉／講談社 拡大画像表示
