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就職、転職、独立…。キャリアの節目では、いつも選択が求められる。しかし、どんな選択にも絶対の正解はなく、迷いや不安がつきまとう。そんなときに必要になるのが、他人の基準ではなく、自分の軸で考える力だ。哲学者の筆者が提唱する「選択思考」は、複雑な時代を自分らしく生き抜くためのヒントを与えてくれる。※本稿は、哲学者の小川仁志氏『悩まず、いい選択ができる人の頭の使い方』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。
世間の正解を追いかけても
心はいつまでも満たされない
「人生とは成功を求めるものだ」「人生の目的は子孫を残すことだ」「社会に貢献してこそ意味のある人生だ」など、多くの人は人生に対し何らかの定義を持っています。
しかしそれが、自分が本当に望むことではなく、他者や社会から与えられた価値観や「こうあるべき」という思い込みに基づいていると、深い満足感を得られないまま人生を終えることになってしまいます。
あなたにとっての「人生」の意味がはっきりすれば、あなたが本当に人生に求めるものが明確になります。
すると、「何を大切にして生きるか」という優先順位が変わり、日々の生活の中での選択の仕方、行動の仕方が大きく変わっていくのです。
たとえば、あなたにとって人生が、「限られた時間の中で自分らしさを表現する創作活動」と再定義されれば、効率や成果だけを追い求める日々から解放され、1つひとつの経験や出会いを大切にする日々へと変わるでしょう。
あるいは、あなたにとって人生が、「さまざまな可能性を探求する冒険」と再定義されれば、安定や確実性にこだわる必要がなくなり、新しい挑戦や未知の経験に対する恐れが薄れていくでしょう。







