「キャー・イヤー」というコンセプトを持つようになった今の私は、キャリアを「完成品ではなく、変化を楽しむライブのようなもの」ととらえています。
そして、人生の「完成度」や「一貫性」に執着するのではなく、その時々で「今、心から熱中できること」に乗り換えていける自由を手にしました。
いい選択をすることが
理想のキャリアにつながる
かつて私は、勤めていた商社を辞め、社会を変えるための活動をしようとして挫折しました。
人権派弁護士になって再起をとも思いましたが、それも失敗しました。
そうしてフリーターを経て哲学に出逢いました。
当時は「ステップダウンした」ととらえていましたが、今、振り返ってみると、それはステップダウンではなく、「変化」であり、やりたいことが変わっただけだったのです。
ちなみに、今一番なりたいのは「仙人」です。大学も辞めて、仙人のように生きられたら……と思っています。中国の思想家、老子のような生き方に憧れています。
肩書き的には「引退」と思われるかもしれませんが、私の中ではそれもキャリアの1つなのです。
さあ、ここからはあなたの番です。
ぜひご自身で、「キャリア」を再定義してみてください。
たとえあなたがまだ若くて、「高みを目指してキャリアの階段を上っていきたい」「もっと収入を上げることが重要」と考えているとしても、私はやはり、キャリアを再定義してみることをおすすめします。
『悩まず、いい選択ができる人の頭の使い方』(小川仁志、アスコム)
キャリアを再定義することは、自分が上っている階段の先に、本当に自分の望む未来があるのかを冷静に問い直すことを意味します。
選択思考で考え、その先に自分が望むものがないとわかれば、より自分に合った道を選び直すことができますし、その先に自分が本当に望むものがあるとわかれば、安心して、力強く階段を上ることができるからです。
恐れずに選択する勇気がある人、いい選択ができる人ほど、自分にとって本当に価値のあるキャリアを築くことができます。
キャリアという海には、いろいろな可能性が眠っています。
その海を航海するための羅針盤を、自分自身の手で見つけましょう。







