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気づけば、いつも誰かの「こうすべき」に縛られて生きてはいないだろうか。いい大学、安定した会社、評判のいい選択を重ねても、どこか満たされない。古今東西の哲学者たちは、こうした生きづらさから抜け出すには“自分の軸”を持つことが不可欠だと説いてきた。では、どうすれば他人の期待や世間の価値観に左右されず、自分らしく生きられるのか。哲学者の教えをもとに、「自分軸」を鍛えるための3つの段階をひもとく。※本稿は、哲学者の小川仁志氏『悩まず、いい選択ができる人の頭の使い方』(アスコム)の一部を抜粋・編集したものです。
まわりに惑わされないためには
「3つの段階」が必要
みなさんには、「本当はやりたいことがあったのに、親に反対されてあきらめた」「世間体がいいからという理由で進路や就職先を選んだ」「上司の意見に納得がいかなかったけれど、異を唱えられなかった」といった経験はありませんか?
周りの圧力に負けて、あるいは他者の期待にこたえようとして行動した場合、どうしても後悔が残りやすくなりますし、悪い結果が出たときには「もっと~すればよかった」「社会のせいで、周りの人のせいでこんなことになった」といった怨嗟の念を抱きがちです。
一方で、仕事であれ進路であれ、恋愛や結婚であれ、生き方であれ、自分で考え、自分の価値基準=自分軸に従って選択した結果なら、プロセスをすべて楽しむことができ、充実感を覚えることが可能です。また、どんな結果が出ようと納得できます。
では、どうすれば同調圧力に惑わされず、自分軸を確立して生きることができるのでしょうか。そのためには、次の3つの段階が必要だと、私は考えています。
(1)課題を分離する。
(2)自分が本当に求めているもの、自分は何者であるかを知る。
(3)自分を押し通す。







