その結果、仕事の選び方、休日の過ごし方、人間関係の築き方、お金の使い方など、日常のあらゆる場面でいい選択ができるようになります。

 もう世間の「正解」を求める必要はなくなり、「この選択は自分の定義する人生において意味があるか?」と問いかけるだけで、迷いが晴れていくのです。

 この機会に、「人生」をあなた自身の手で自由に描き直してみましょう。

心の軸を変えただけで
人生が驚くほど鮮やかに

 選択思考(編集部注/古今東西の偉大な哲学者たちが実践してきた思考プロセスを、誰でも使える「考える手順」として整理し、公式化したもの。「疑う」「視点を変える」「再構成する」など7つのステップをたどる極めてシンプルな内容)で考え、私は「人生」を「1回きりの感動の蓄積」と再定義し、「ジーン性」という新しいコンセプトを作りました。

 私たちはつい、人生とは「このままなんとなく続いていく日々の積み重ね」だと思い込んでしまいます。

 変えられない現実を受け入れ、日常の流れに身を任せていると、それが「人生そのもの」だと感じられてくるのです。

 けれど、本当は違います。

 人生は、「いくらでも道を描き直すことができる白地図」なのです。

 かつての私は、人生を「競争の地図」ととらえていました。

 1年に何冊本を書いたか、メディアに何回出たか、周囲の評価はどうか──。そんな競争的な価値観の中で、常に焦りながら生きていました。

 しかし、あるとき思い切って、その競争の地図を捨てました。

 その代わりに私が選んだのが、「感動を蓄積することこそ人生だ」=「ジーン性」という人生観だったのです。

「ジーン性」においては、人生の価値を「どれだけ多くのことを成し遂げたか」ではなく、「どれだけ心震える瞬間があったか」によって測るようになります。

 この新しい価値観に従って過ごすようになってから、私の人生は驚くほど色鮮やかになりました。

 感動という軸は、1つの基準で測れるような単純なものではなく、あまりにも多様なものだったからです。