 写真はイメージです Photo:PIXTA
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私たちは、学校で「読みやすい文章の書き方」を習ってこなかった。それどころか文章の書き方すら教わっていないので、冗長な駄文を書いてしまう。実は、読みやすさの鍵は“200字”にあるという。朝日新聞の名物コラムを執筆していた筆者が、文章作成の極意を教えてくれた。※本稿は、真田正明『200字からの伝わる文章料理法―朝日新聞記者のうまい文章術』(さくら舎)の一部を抜粋・編集したものです。
文章が苦手な人でも
200文字なら怖くない
400字詰め原稿用紙の半分、200字あればひと通りのことは言える。「素粒子」(編集部注/朝日新聞夕刊一面に掲載されているコラム)を書いていたころ、そう考えて仕事をしていました。
そのころの「素粒子」は52文字で三段落。たとえば、こんなものでした(2017年11月2日付)。
 何度唱えても脳裏に像を結ばない。謙虚な姿勢、真摯な運営、丁寧な説明。「仕事人内閣」が仕事をしている姿。
ロシア革命100年。この人にこう使われるとはレーニンも予想だに。「生産性革命」「人づくり革命」と安倍首相。
革命はまず足元の永田町から。日本の男女平等の順位が下がる。女性議員がほぼ増えず閣僚にもたった2人では。
ロシア革命100年。この人にこう使われるとはレーニンも予想だに。「生産性革命」「人づくり革命」と安倍首相。
革命はまず足元の永田町から。日本の男女平等の順位が下がる。女性議員がほぼ増えず閣僚にもたった2人では。
1つの段落は3つの文からできています。1段落52文字なので、1文平均17文字。
とても短い文です。そのかたまりが3つなので、いわゆる「起承転結」にはなりません。あえて言えば、舞楽や能、人形浄瑠璃などで言う「序破急」(編集部注/脚本構成上の3区分。「ゆっくり始まり(序)→中間(破)→速く終わる(急)」と緩急をつけるのが特徴)でしょうか。







