結果、どうなったか?

結果、どうなったと思いますか?

40人の参加者のうち、資産を増やしたのは2人しかいませんでした。博士号を持っている「賢い」人間でも、95%は負けてしまったわけです。

負ける人に共通する「感情的な判断」

負けた95%は、「負けたあとに賭け金を増やし、勝ったあとには減らす」という賭け方をしていました。人間は負けが続くと、「次は勝てるはずだ」と思い、勝ちが続くと「次は負ける確率が高い」と考えてしまうようです。

負けが続いたら、なんとかとり返そうとつい思ってしまいます。

でも本来、1回1回の勝負は独立したものです。分けて考えなければいけないのに、切り替えができていないのです。そういう人が負けるのは必然ですが、そういう人が大半なのでしょう。

人間の弱さを克服する「覚悟」と「鍛錬」

人間は弱いものです。それを覆すのには、よほどの鍛錬が必要です。

厳しいことを言ってしまいましたが、事実を直視せずに利益を得ることはできません。覚悟を持って株の世界に入ってきて、勉強を怠らない人であれば、「絶対」とは言えませんが勝てる確率はグンと高くなります

投資の成果は「運」ではありません

たとえば、あなたが仕事で評価されて出世したとして、「運が良かったね」と言われたら、どう思うでしょうか。決して、いい気はしないはずです。

運の要素がゼロではないにしても、「自分はそれだけ努力したんだ」と思うのではないでしょうか。よく株で儲けた人を「運が良かった」、負けた人を「運が悪かった」と言いますが、運なんかではないのです。

運よりも勉強がものをいう世界なのです。

※本稿は、『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え 資産18億円を築いた「投資術」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。