1つは、国内旅行費用そのものが上昇していることです。インバウンド急増の影響で、特に東京、沖縄、北海道といった主要観光地のホテル料金は軒並み上昇しています。観光庁の調査によると、2024年の日本人の宿泊を伴う国内旅行の平均支出額は、1人あたり6万9362円というデータもあります。

 もう1つは、一部の新興国では依然として物価が安いこと。世界的な物価高の傾向でも、東南アジアなどの物価は、日本人にとってまだ安い傾向にあります。もちろん昔に比べれば少し高くなったとはいえ、国内旅行で同等クラスのホテルや飲食店、スパ・マッサージをするのに比べると、お手頃価格でリッチな気分になれる国はたくさんあるのです。

 そして最後に、あまり知られていませんが、為替が円高に振れている国が穴場です。例えば、トルコやインドネシア、エジプトは円高傾向にあり、旅行先として非常におトクになっています。

 このように、海外=高いと思い込むのではなく、「まだ物価が安い/まだ円高の国もある」といった逆転の発想をすれば、ご自身の休暇をより豊かにすることは可能でしょう。

 それでは、円安でもおトクにぜいたくができる国として、具体的な選択肢を3つご紹介します。

国内よりぜいたくできる!?円安でもコスパ抜群「おトクな」海外旅行3選Photo:PIXTA

ベトナム
高級スパもグルメも安い!タイパもいい!

 まず、私自身がコロナ禍明けに4回も訪れているほど気に入っているのが、ベトナムです 。ベトナムの魅力は、南北に長い国土に多様な文化が息づいている点です。

 ハノイのような四季のあるエリアから、ビーチリゾートが楽しめるダナン、歴史的な景観が美しいホイアン、そしてショッピングが楽しいホーチミンまで、エリアによって全く異なる雰囲気を味わえます。