今回のフルモデルチェンジ、一番力を入れた部分は?

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):今回のフルモデルチェンジで、一番こだわった部分はどこですか?一番力を入れた部分というか。

SUBARU 商品事業本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 只木克郎さん(以下、只):一番は実は外観なんですね。外観のデザインです。

 というのも、先代の5代目のフォレスターを出したときに、外観に関して「先々代の4代目と比べて、あんまり変わり映えがしない」という厳しいご意見が結構多かったんです。

2012年11月に登場した4代目フォレスター2012年11月に登場した4代目フォレスター(広報写真)
2018年7月に登場した5代目フォレスター2018年7月に登場した5代目フォレスター(広報写真)

F:変わり映えがしない、ですか。それはショックですね。

只:我々開発側としては、もちろん、加減したつもりなどさらさらないのです。5代目として斬新な商品を造ったつもりでいたんです。5代目の外観を気に入ってくださるお客様も、もちろんたくさんいらっしゃいました。「この形がフォレスターだよね」という声もありました。ですが、一方で「変わり映えがしない」という意見も少なからずありまして……。

 我々はそれを「FMC(フルモデルチェンジ)として期待される歩幅になっていなかった」と捉えました。フォレスターは、このクルマはスバルの中で「正統派SUV」という位置付けです。ですからひと目見て「どういう機能的価値があるのか」ということがパッと分かるような外観にしなければいけません。クルマとしてのたくましさとか機能性の高さとか、そういったものが見た目から伝わるような、そんなデザインにしたかった。

 だから従来よりもより外観デザインに力を入れよう、と進めて造り上げてきたクルマです。

2025年登場、新型(6代目)フォレスター2025年登場、新型(6代目)フォレスター(広報写真)

F:確かに「たくましさ」というのは伝わりますよね。どこにでもバキバキ入っていけそうなイメージがありますもの。先ほど最低地上高のお話もありましたが、タイヤとタイヤハウスのクリアランスがすごく大きいし。