
今年4月に発売された、スバルの新型フォレスター。約7年ぶりのフルモデルチェンジで、日本では6代目となります。今回最大のトピックは、2024年に発表されたSUBARUストロングハイブリッドを採用したこと。スバル伝統の水平対向エンジンに、トヨタ製のハイブリッドシステムを組み合わせたことで、フォレスターはどう変わった?気になる試乗記をお届けします。(コラムニスト フェルディナント・ヤマグチ)
宮崎の海、サーフボードが折れるレベルで大荒れ
みなさまごきげんよう。
フェルディナント・ヤマグチでございます。
今週も明るく楽しくヨタ話からまいりましょう。
3連休は宮崎で過ごしておりました。もちろん主たる目的はサーフィンであります。
今回はタイミングが悪く、台風が2発連続で通過していきまして、当然海は大荒れの状態に。

連休最終日の月曜になり、ようやく海に入ることができましたが、依然として波のサイズは大きい。ビッグウェーバーのベテラン諸侯は大喜びですが、私のようなヘボにとっては条件が厳しすぎて地獄です。
沖に出るだけでも大仕事。2時間ほど入りましたが、“波乗り”と言うよりは“波揉まれ”の状態で、ヘロヘロになりました。散々揉まれたので副鼻腔に大量の水が入り込み、陸に上がってから下を向くとボタボタと水が落ちてきます。厳しかった……。

夜は拙宅に宮崎の友人が集まって、飲めや歌えやの大騒ぎ。今回はらんぷ亭オーナーシェフの藤澤賢二くん、一心鮨光洋社長の木宮一光くん、都萬牛の生産者であるミート工房拓味社長の矢野拓也くん、そして「100年の孤独」でその名も高い黒木本店の黒木信作くんと、宮崎オールスターズが遊びにきてくださいました。

転売ヤーの跋扈に眉をひそめる黒木くんですが、今のところこれを防ぐ妙手は見当たらない。山崎や白州のバブルはすでに崩壊したと聞きましたが、それでも次なる“投資先”を求めて蠢く連中がいる。目敏いと言えばそれまでですが、品が良いとは言い難い。何でも商売にしてしまう人がいるんですな。

ということで本編へとまいりましょう。
今回お届けするのは、スバルの金看板。新型フォレスターの試乗記であります。
「トランプ関税」の激震
北米で稼ぐスバルにとって、いわゆるトランプ関税はビジネス上の「前提の書き換え」であり、事業環境の土台を大きく揺るがす一撃だった。
日米間を慌ただしく何往復もされた赤澤大臣のご苦労の甲斐あってか、追加関税の行方がようやく見えてきた。フォードのF-150も公用車として買うらしいですしね。何と申しますか、ご機嫌取りも大変です。そのうちパトカーがコルベットになり、白バイがハーレーになる日が来るのかもしれません。
スバルはこの新しい土俵の上でどう勝ち筋を引き直すのか。乱高下する為替、いつ変更されるかも分からない関税、高騰する販売インセンティブ……これらを同時に回しながら、スバルは商品と生産の“地政学”を組み替えている最中だ。
今回試乗したのは、渦中のスバルが放った同社の金看板。フォレスターである。
