プレゼンが下手な人の本質的な問題は
「構造のなさ」である
多くの若手社員は、「話す前に整理する」という訓練を受けていません。
その結果、若手にプレゼンをさせると「話しながら考える」プレゼンになってしまいます。
彼らが抱えている本質的な問題は、話の長さではなく、「構造のなさ」なのです。
そのため、いくら「もっと話を短くしなさい」と言われても、何を削って、どのように短くすればよいのかわからない……ということになってしまいます。
つまり、ここで言うべきは「プレゼンをきちんと設計しよう」なのです。
それでは、設計を促すための具体的なアドバイスをいくつか提示していきます。
設計アドバイス1:
今日は、どこを目指してるんだっけ?
プレゼンは、単に「言いたいことを言う」情報伝達ではありません。
「こういう方向に進みましょう」という、相手を導くためのものです。
そのため「何を言うか」より先に、「相手をどんな状態にしたいか」を決めることが大切です。
例えば、
「この商品をお客様に採用してもらう」
「新しい企画案の承認を得る」
「現在取り組んでいる課題について、理解を深めてもらう」
などの目指すべきゴールがあります。
このゴールを冒頭で提示するだけでも、聞き手は迷わずついてこられるようになります。
つまり、最初に地図を広げて、目的地を指し示してから話し始めるわけです。
「本日は、弊社の商品をご紹介させていただきます。この商品は、御社のニーズにぴったり合っておりますので、ぜひご採用いただいて、御社の業務改善のお役に立てていただければと思っております」
「このミーティングでは、新企画のご承認を得たいと考えております。企画内容についていろいろとご意見をいただいたうえで、前に進めていければと思っておりますので、よろしくお願いします」
「ここ数カ月取り組んでおります○○という課題について、ここまでの経緯と進捗状況および、今後の方針についてご説明させていただきます。不明な点があれば、どんどんご質問ください」
という具合です。







