職場で怠けている人が「面倒なので答えを教えてくれませんか?」と言ってきたら、言い返したい。
そんなあなたに薦めたいのが、全世界45言語に翻訳され、世界500万部を突破しているベストセラー『やりたいことが見つかる 世界の果てのカフェ』(ジョン・ストレルキー 著/鹿田昌美 訳)だ。「何度読んでもハッとする」と話題の一冊から、おすすめの名言について紹介する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)

職場で怠けている人が「面倒なので答えを教えてくれませんか?」と言ってきたら返したい名言とは?Photo: Adobe Stock

「で、結局どうすればいいんですか?」

 仕事をしていると、「で、結論は?」「正解を教えてください」とすぐに答えを求めてくる人がいます。

 説明を始めても途中で遮り、「要するにこういうことですよね?」とまとめたがる
 効率的に見えるけれど、その瞬間、思考のドアは閉ざされてしまいます。

 本来、仕事とは「考えること」そのものが成果の一部です
 誰かに教えてもらった答えを実行するだけなら、AIでもできる。

 それでも多くの人が答えを欲しがるのは、「間違うことが怖い」からです

 失敗を避け、リスクを減らし、正解をもらって安心したい。
 その心理が、成長の芽を静かに摘んでしまいます

「答えの探し方」とは?

世界の果てのカフェ』には、そんな正解主義の心をほぐしてくれる一節があります。

そうだなあ、答えを見つける方法について言えば、ひとつのやり方が誰にでも当てはまるとは思わない。
みんなそれぞれ、自分なりの方法で人生に取り組んでいるからね

――『世界の果てのカフェ』(第10章)より

 この言葉は、「正解」よりも「探索」を重んじる姿勢を教えてくれます
 人生も仕事も、誰かが先に用意した答えをなぞるだけでは、深い納得にはたどり着けない。

 なぜなら、人にはそれぞれ違う背景、価値観、目的があるからです
 同じ質問でも、立場や経験が違えば、導き出す答えも異なって当然なのです。

「自分なりの答え」を見つける仕事

 上司や同僚からヒントをもらうのはいいことです。
 けれど、最終的に選択を下すのは自分でなければならない

「教えてもらった正解」は、どこか他人事のまま終わってしまう。
 一方で、自分で悩み抜いて出した答えは、たとえ間違っていても次の糧になる

 正解を求めることをやめた瞬間、思考の幅が一気に広がります。
「どうすればいいですか?」ではなく、「自分ならどうするか?」と問い直す

 その姿勢こそが、ビジネスパーソンとしての成熟を意味するのです。

「考える時間」をもらおう

「面倒なので答えを教えてください」と言われたら、こう返したい。
答えをもらうより、自分で探したほうが、ずっと面白いですよ」と。

 正解を求める生き方は、安心をくれるけれど、成長を奪う。
 一方で、自分の方法で悩み抜いた人だけが、納得のいく人生にたどり着けます

「答え」より「探し方」こそが人生の本質なのです。

(本稿は、『世界の果てのカフェ』の発売を記念したオリジナル記事です)