「大学受験」は10代における最大のイベントです。残念な側面でもありますが、いい大学にいけば、なりたい職業になれる確率は上がり、将来の選択肢は増えるのが現在の日本です。それほどまでに大学受験の持つインパクトは大きくなっています。そんな難しい時代でも「自分らしい大学進学」をするために書籍:『17歳のときに知りたかった受験のこと、人生のこと。』が発売されました。本書は、きれいごとを抜きにして、「大学受験とはどういうものなのか」「人生とはどういうものなのか」を考えることができる受験の決定版です。本記事では発刊を記念して著者である、びーやま氏への特別インタビューをお届けします。
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お悩み相談
「MARCH生です。どうしても大企業に入りたいので、1年留年して就活を続けるか悩んでいます。どうしたらいいですか?」※1
意図的な留年はありかなしか。
――最近、就職のためにあえて留年するケースが増えていると耳にします。このことについてびーやまさんはどう思われますか?
びーやま氏(以下:びーやま):メジャーとまでは言いませんが、普通のことにはなりつつあるように感じます。その背景には留学などで5年生で卒業する学生が増えてきたこともあると思っていて、留年に対する抵抗感は僕らの頃よりも薄れているのかなと。
もともと大学は4年で卒業しきらなければいけない場所でもないですし、経済面の問題さえクリアできるなら、留年してでもちゃんと勉強して卒業するというのは大学に行く本来の意味としても正しいとも思います。
就職のためにあえて留年することについても、僕らの頃は考えられないことですが、本人の納得度がなによりも大事だと思うので、僕は肯定派です。
――なるほど。ただ、新卒売り手市場の時代にすごい決断ですよね。
びーやま:僕もそう思います。しかも、今回のケースのようにMARCH生だったら、内定ゼロということはなく、それなりのところから内定を得ているでしょうからそのうえで再度就職にチャレンジするというのは勝負しているなと。
――そういった学生は留年してなにをしているのでしょうか。
びーやま:僕も就活の専門家ではないので、詳しく理解しているわけではないですが、1年かけてインターンシップに参加したり、勉強に力を入れ直したりして、自分の武器を増やすことが多いみたいです。いわゆる「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」を補強しているのだと。そのうえで企業分析などもして、より万全な状態で就活に臨むのでしょう。
こういった学生の活動に水を差す人もたまにいますが、どんなことであれ、自分で決めて努力するのはいいことだと思います。



