「今、世界で主流のメンテナンスはエアフローを使う方法です。エアフローは特殊なパウダーと水流、空気によってプラークを効果的に除去する装置。染め出し液で歯についたプラークを可視化し、エアフローで取り除くのですが、歯石をガリガリ削る方法と違って痛みはなく、施術中に寝てしまう患者さんもいるほど」
「僕自身も2~3か月に1回、染め出し液で磨けていないところ(プラーク)を可視化し、それを歯科衛生士さんにエアフローで除去してもらいます。歯を守るための健康法といったらそれが一番ですね」
歯石はプラークが石灰化して硬くなった、いわばバイキンの死骸なので、それ自体は害がないのだという。
にもかかわらず私も過去に何度歯石をガリガリ削られていたか……。削られた歯のセメント質(歯の根を取り囲むように象牙質表面を覆う組織)は再生しないと前田氏から聞き、今となっては後悔しかない。が、前田氏の著書に末尾に記される【エルバ「スウエーデンスタイルの歯科診療」】で検索して、歯科医の所属学会を見ながら自宅から通いやすい歯科医院に変更した。
そこでは確かにエアフローによるメンテナンスを行っていた。ちなみに普段のメンテナンスなら、歯周病専門医がいる歯科医院が良い。
フッ素配合の歯磨き粉で2分間
磨き終えたら、口をゆすがない
そしてポイント三つ目は、「フッ素を活用」すること。フッ素には歯のエナメル質を虫歯菌の酸に溶けにくくし、虫歯菌の働きを弱め、溶けた歯の再石灰化を促進する働きがある。
前田氏がイエテボリ法歯磨きを説明する。
「まずフッ素配合の歯磨き粉(フッ素濃度が1500ppm程度であること)を選び、歯ブラシに2センチほど盛り付け、2分間ブラッシング。磨き終えたら、口をゆすがない。もしくはペットボトルのキャップ一杯程度のわずかな水を口に含みます。フッ素を口の中に行き渡らせ、水と歯磨き粉を吐き出す」
「その後、最低30分以上(最大2時間くらいまで)飲食やうがいをしない。そうすることでフッ素が歯に定着するからです」
だが口をほとんどゆすがないとなると、口の中に食べかすが残るのが私は気になった。







