「まるで生ゴミ」口臭が強くなる《意外な飲みもの》、臭いを軽減する《身近な飲みもの》とは写真はイメージです Photo:PIXTA

11月8日は日本歯科医師会が定めた“いい歯の日”。前回は、2分でできる歯磨き法をはじめ、歯を、虫歯や歯周病から守るために本当に大切なことをお伝えした。今回はビジネスパーソンが気になる「口臭」の意外な原因と、簡単にできる対策について、日本口臭学会常任理事で松本歯科大学の亀山敦史教授に聞いた。(ジャーナリスト 笹井恵里子)

口臭がごくごく微量でも
人は感知してしまう

 自分に口臭があるかどうか気になるときはあるだろうか。

 私は仕事の打ち合わせなど、誰かと近い距離で話しているときに、ふと口臭は大丈夫だろうかと考える。また誰かの口臭を感じたときに、自分もこういう臭いがしたら嫌だなと思うこともある。

 市販で口臭測定器が販売されているが、実はこれで口臭なしでも安心できないと、ある歯科医は言う。市販品はアルコールやアンモニア臭などは感知するものの、“口臭に最も関係する成分”には反応しないことがよくあるからだ。

「口臭に最も関係する成分、それは“揮発性硫黄化合物”と呼ばれる成分です」と、日本口臭学会常任理事で松本歯科大学の亀山敦史教授が説明する。

「揮発性硫黄化合物には3つのガス――硫化水素(卵が腐った臭い)、メチルメルカプタン(食品が腐った臭い)、ジメチルサルファイド(生ゴミのような臭い)があり、それらが混ざりあって、独特の臭い、口臭を醸し出します。これらがごくごく微量でも、人は感知してしまうのです」

 聞いただけで恐ろしい。それではどういった人が揮発性硫黄化合物が含まれる口臭を発するのか。