「チームをうまくまとめるリーダーと、空回りするリーダーには決定的な違いがあります」
メンバーが思い描いているイメージがバラバラで、会議などで意見がまとまらない――。そんなとき、優秀なリーダーは「無理にまとめよう」とはしません。では、チームビルディングがうまい人は、どのようにして合意形成しているのでしょうか? 400以上の組織やチームを見てきた組織開発の専門家が「誰とでもうまく仕事を進められる人がやっていること」をまとめた書籍『チームプレーの天才』(沢渡あまね・下總良則著、ダイヤモンド社刊)から、そのコツを紹介します。(構成/ダイヤモンド社・石井一穂)
Photo: Adobe Stock
メンバーが描く「イメージ」を一致させる方法
未来の絵姿だけを掲げていても、具体的にどんな行動をしたらいいのか、どんな成果やゴールを目指したらいいのか、メンバー(リーダーでさえも)はモヤモヤしがちです。
それでは、いつまでたっても景色が合いません。
そうならないためには、ビジョンが体現された未来の具体的なイメージを皆で描いてみましょう。
その一例として紹介したいのが、未来のプレスリリースの文案を書いてチームメンバーや関係者と対話する方法です。
同じ未来を見ながら「合意形成」していく
たとえば、あなたが所属する会社が3年後に、地域の学びを誘発する新しいオフィスを立ち上げるとしましょう。
その際、そのオフィスがお披露目されるときをイメージしたプレスリリース文をあなた(または誰か)が書いてみましょう(実際にプレスリリースを出すかどうかの議論はいったん脇においてください)。
そのプレスリリース文案に書かれている内容は、3年後に実現された未来予想図です。
その文案を見ながらメンバー同士で対話します。
ゼロから考えるのは難しくても、何かを見て意見を言うならやりやすいもの。
「そうそう、こういうオフィスをイメージしていたの!」
「私のイメージと違うな。私はむしろこうしたい」
「だったら、カフェスペースもほしいね」
など、各自の思いを引き出すことができるでしょう。
そこから、具体的なゴール、巻き込むべき人たち、今後取り組むべきタスクなどのイメージを合わせる対話がしやすくなります。
実際に私も、顧問先でプロジェクトのキックオフをする際、プレスリリースを書いてメンバーの景色合わせをすることが多々あります。
リーダー自身の「やりやすい方法」でOK
未来のプレスリリースを書いて対話する。
その行為を通じて、あなたはそのチームやプロジェクトならではのストーリーを描くことができ、メンバー一人ひとりがビジョンやテーマをより自分ごと化しやすくなります。
ただ、このやり方は私が企業広報の経験者であることによるところが大きいかもしれません。
いわば自分の「Can」を活かした方法です。
皆さんのCanを活かしたやりやすい方法を試してみてください。
ものづくりが得意な人なら、理想を具現化した小さなプロトタイプ(試作品)を素早く作って皆とイメージ合わせをする。
絵が得意な人なら、理想をイラストやマンガにしてみる。
演劇が得意な人なら、演技で表現してみるなど、そのチームメンバーならではの方法で、ビジョンが実現した未来を描いてみましょう。
(本稿は、書籍『チームプレーの天才』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では、他者とうまく仕事を進めるための具体的な93の技術を紹介しています)





