自己肯定感が低い人と高い人の決定的な差
誰にでも、悩みや不安は尽きないもの。とくに寝る前、ふと嫌な出来事を思い出して眠れなくなることはありませんか。そんなときに心の支えになるのが、『精神科医Tomyが教える 50代を上手に生きる言葉』(ダイヤモンド社)など、累計33万部を突破した人気シリーズの原点、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)です。ゲイであることのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症――深い苦しみを経てたどり着いた、自分らしさに裏打ちされた説得力ある言葉の数々。心が沈んだとき、そっと寄り添い、優しい言葉で気持ちを軽くしてくれる“言葉の精神安定剤”。読めばスッと気分が晴れ、今日一日を少しラクに過ごせるはずです。
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「自己肯定感が高そう」と言われますが…
今日は「自己肯定感を上げるため」の話をします。
私はよく「自己肯定感が高そう」と言われるのですが、決してそんなことはありません。もちろん、低すぎることもないとは思いますが、時には「医者としてポンコツだな」「もっと勉強すべきなのに勉強が嫌いだ」と感じたり、「本が昔に比べて売れていないんじゃないか」「もっと売れている人がいるな」とモヤモヤしたり、「自分はダメだな」と思う日もあります。
しかし、ずっとその状態で落ち込み続けているわけではありません。
ネガティブな気持ちが消えるのは…
では、どういう時にそういったネガティブな気持ちが消えているのか、自分自身で分析してみました。そこに、自己肯定感を上げるヒントがあるかもしれないと思ったのです。
私がそういう余計なことを考えず、楽しそうにしている時、それは「自分のおもちゃを見つけた時」です。
ここでいう「おもちゃ」とは、「マイブーム」でも何でも構いません。要するに「自分が夢中になれるもの」を、今「おもちゃ」と表現しています。
自己肯定感が低いのは…
考えてみてください。人間は、おもちゃで楽しそうに遊んでいる時、「自分はダメだ」とか「自分はどうなんだろう」などとは考えていません。
皆さんも、何かにものすごく夢中になっている時は、「自分はダメだな」「うまくいっているのかな」といった不安を忘れているはずです。おもちゃを手にしている人間は、自己肯定感が高いのです。
つまり、今「自己肯定感が低い」と感じているのなら、それはシンプルに「おもちゃ」が足りないということです。であれば、やることは一つ。おもちゃを探しに行けばいいのです。
「おもちゃ」の正体とは?
ここで言う「おもちゃ」とは何でしょうか? それは、「変化があるもの」「やっていて楽しいもの」です。
人間は、自分が何かを始めて、そこに「プラスの変化」が認められたり、「先がどうなるかわからない、ワクワクするもの」に対して夢中になります。
私の今のおもちゃは…
私の場合、最近は「note」というブログサービスが楽しくてたまりません。noteでは、書いた記事に好きなように値段をつけたり、メンバーシップ(サブスク)を運営したりできます。まるで「自分専用の小さな本屋さん」をネット上に持ったような気分になれるのです。
「この記事は書きにくいテーマだったから、少し値段を上げよう」「これはよくある内容だから安くしよう」「次はどんなプランを考えようか」
「こうした方が反響があるな」「これは人気がないな」
このように試行錯誤するのが面白く、今まさに「おもちゃ」に夢中になっている状態です。こういう時は、「自分はダメだ」などと考える暇もありません。
かつてのおもちゃは…
以前、私はX(旧Twitter)ですごく「バズった」時期がありました。今があるのも、その経験があったからとも言えます。
当時は1日に2,000人、3,000人とフォロワーが増えていき、何が起きているのか分からないくらいでしたが、まさにXが「おもちゃ」でした。
どこまで伸びるかわからない、何が起きるかわからない。そのおもちゃに夢中だったから、「医者としてこのままでいいのか」などと一切考えませんでした。
自己肯定感が低いなら
おもちゃを探しに行こう
もし、あなたが今、自分の将来や能力についてあれこれ考えて不安になっているのだとしたら、それは単純に「おもちゃが足りない」というサインです。
おもちゃはすぐに見つからないかもしれません。しかし、「おもちゃを探す」という過程そのものが、新しいおもちゃになることもあります。
自己肯定感が低いと感じたら、それはあなたに「夢中になれるもの」が足りないだけです。何かをやってみて「プラスに働くもの」「未来が良さそうだな」と思えるものを探してみてください。
今は昔と違い、選択肢が爆発的に増え、カジュアルにいろんなことに手を出せる時代です。ダイビングでも、水族館巡りでも、美術館巡りでも、絵を描くことでも、もちろん私のようにネットサービスを使うことでも、何でも構いません。
その気になれば、おもちゃはいくらでも見つかります。ぜひ、あなただけのおもちゃを探しに出かけてみてください。
※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。








