【解説】個人投資家が学ぶべき
医師からジム経営への転身術
この一見、突飛にも思える「医師からボルダリングジム経営」という転身ストーリーには、個人投資家が学ぶべき多くのヒントが隠されています。
労働収入の限界と「仕組み」の模索
著者がリーマンショックを機に「働いて稼ぐ限界」を感じ、不動産投資に目を向けた点は重要です。
本業の収入(労働集約型)だけに頼るのではなく、資産や事業が収益を生む「仕組み」を持つことの重要性を示しています。これは、給与所得以外のキャッシュフローを模索する投資家の姿そのものです。
「面白い」という直感がニッチな市場を拓く
著者の興味を引いたのは、「ボルダリングジムとアパート」という非常にユニークな物件でした。多くの人が見過ごすかもしれないニッチな分野や、「面白い」という自身の直感を信じたことが、結果として日本代表も訪れるほどの成功事業につながっています。
王道の投資先だけでなく、自身のアンテナに触れた分野を深掘りする価値を示唆しています。
専門スキルと事業の「二刀流」
ジム経営に舵を切りつつも、週1日のフリーランス麻酔科医として「ドクターX」のような働き方を続けている点も見逃せません。
これは、高度な専門スキルという「個人の強み」と、ジム経営という「事業収入」を組み合わせた、強力なリスク分散(ポートフォリオ)ともいえます。
本業のスキルを磨きつつ、新しい収益の柱を探す。この複線的な視点は、不安定な時代を生き抜く私たちにとって、大いに参考になるのではないでしょうか。
※本稿は『50万円を50億円に増やした 投資家の父から娘への教え』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。










