数々の企業を再建してきたデヴィッド・ノヴァクは、世界の成功者100人から仕事も人生もうまくいくための知見を集め、『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』にまとめている。本記事では、その一部を抜粋・編集し、特に「成功し続ける人になる秘訣」を紹介する。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)

「仕事ができる人」と「できない人」、人生を分ける“たった1つの言葉”とは?Photo: Adobe Stock

「できない」という思い込み

「こんな提案、上司が通してくれるわけがない」
「英語の資料なんて作れない」
「この忙しさじゃ、勉強する時間なんて取れない」

そんなふうに、自分で自分にブレーキをかけてしまうことはありませんか。
これ、実はかなり損をしています。
「できない」と思った瞬間、私たちの脳は“それが真実だ”と決めつけて、他の可能性を閉ざしてしまうのだそうです。

数々の企業を成功へ導いてきたデヴィッド・ノヴァクはこう語ります。

「私にはその仕事をする能力がない」「上司は私のキャリアに関心がない」「このスケジュールでは、時間をつくれない」などと考えたときのことを思い出してみよう。
このとき、脳は考えたことを事実だと見なし、他の可能性を妨げようとするのだ。

「できない」と思った瞬間、脳があなたを止めている――ということです。

壁の先に成功がある

けれどノヴァクは、そんな思考の壁を壊すシンプルな方法を教えてくれます。
それが、“リフレーミング(見方の変換)”です。

リフレーミングは、アスリートの考え方を変え、否定的で疑いに満ちた脳の思考を克服する助けになる。
彼のお気に入りのリフレーミングのテクニックは、「したことがない」という表現を、「まだしたことがない」に変えることだ。
何かに挑戦しようとしても、準備ができていない、自分には能力がないなどとしりごみしてしまう場合は、「まだ」という言葉を付け足してみよう。

たとえば、
「英語は話せない」ではなく、「まだ話せない」。
「プレゼンが苦手」ではなく、「まだ上手く話せない」。
この“まだ”を足すだけで、未来の扉が少しだけ開くのです。

脳を騙せば誰でも「できる人」になれる

脳は「できない」では動かないけれど、「まだできていない」と聞くと、「じゃあどうすればできるようになるか?」と考えはじめます。

人は誰でも、無意識のうちに“自分の限界”を信じています。
でも、その限界は本当は存在しない。
「まだ」とつけるだけで、思考は未来形に変わる。

小さな言葉の違いが、大きな成長の分かれ道になるのです。

(この記事は『Learning 知性あるリーダーは学び続ける』をもとに、一部抜粋・編集して作成しました。)