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電車で起きる乗客同士のトラブル。鉄道トレンド総研の調べでは特に「騒音」トラブルに関するコメントが多く寄せられているといいます。実際にあった子連れの女性と中年男性とのトラブルの事例をご紹介します。(鉄道トレンド総研所長・鉄道コラムニスト 東 香名子)
鉄道内での3大トラブル
「騒音」「座席トラブル」「におい」
電車の中では静かに穏やかに過ごしたいものです。特に新幹線や特急など、通勤よりも料金が高く、移動時間が長いとなればなおさらです。しかし、他の乗客のマナー違反によって、不快な思いをすることも少なくありません。
鉄道トレンド総研で「新幹線や特急でイラッとしたことはありますか?」という調査を行いました。その結果、「ある」と回答した人は49.7%と、およそ半数に上りました。およそ2人に1人が「イラッとした」という事実は、見過ごせない大きな問題です。
「ある」と回答した人は何にイラッとしたのか。具体的な状況を聞くと、主に「騒音」「座席トラブル」「におい」という3つのキーワードが浮かび上がってきました。中でも多くのコメントが集中したのが「騒音」です。
学生や酔っ払いのおしゃべり、盛り上がる外国人観光客、スマホの音漏れなど、他の乗客の悩みの種となる騒音。このほか、多く挙がっていたのが子どもによる騒音です。
子どもによる騒音
注意しない親にも不満の声
車内に響きわたる「ギャー」という子どもの声。もちろん悪意があって泣いているのではありません。「子どもだから仕方のないこと」と思う人が大半ですが、意図しない騒音であるからこそ、対処が難しく、イライラの原因となってしまいます。
「ベビーカーに乗っている赤ちゃんが泣きだした。お母さんも焦ってなだめているが、止まらない。イラついてはいけないとわかっているが、仕事に集中したかったので、睨んでしまった」(東京都/40代/女性)
騒いでいる子どもを注意しない親にも、乗客からは不満の声が挙がります。
「子連れのお母さんが、子どもが騒いでいるのに注意しなかった。長時間乗らなくてはいけないのに、その間、子どもの騒いでいる声を聞くのは苦痛だった」(愛知県/30代/女性)
子育て世代とその他の乗客との間の「見えない摩擦」とも言えそうです。しかし「私たちも子どもだった」と考えると、責めようにも責めきれない歯がゆい問題です。







