「株価チャートのクイズに答えるだけで株のセンスが身につく」――そんなユニークなアプローチで人気を集めているのが『株トレ──世界一楽しい「一問一答」株の教科書』です。発売以来、個人投資家の間で評判となり、多くの読者から高い評価が寄せられています。著者は、ファンドマネジャーとして2000億円超を運用した経験を持つ楽天証券の窪田真之さん。この記事では、編集担当の視点から本書のポイントをお伝えします。(構成/ダイヤモンド社書籍編集局)
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トレンドには逆らわない
投資主体別の売買動向を見てみると、多くの個人投資家は株価上昇時に売り、下落時に買う「逆張り」の傾向にあることがわかります。
一方、海外投資家は、上昇時に買い、下落時に売る、「順張り」で動く傾向にあります。
海外投資家は資金量が大きいため、一度買いが始まると数日~数週間続くこともあります。売りも同じです。
チャートや出来高には、こうした大口の投資家の動きが表れます。著者の窪田さんは、彼らが作るトレンドを読み取り、その勢いに乗ることが、個人投資家にとって有効な手法だと言います。
「上がった株は怖い」「もう少し下がってから買いたい」と考える人も多いかもしれませんが、トレンドに乗って上昇中は保有を続け、下がったら迷わず損切りする。それこそが、個人投資家にとって賢い戦略なのです。
あなたなら、どうする?
それでは、『株トレ』に掲載されているチャートを見てみましょう。
あなたは3ヵ月前に850円で購入し、現在株価は920円に上昇しています。
この時点で、どんな投資判断を出しますか? 買い、売り、様子見?
『株トレ』より
移動平均線はトレンドを示す
13週、26週移動平均線ともに、ゆるやかな上昇が継続しています。
窪田さんは、このチャートであれば、そのまま保有継続か、買い増しがよいといいます。トレンドが続く限り、焦って利確せずに含み益を伸ばすのが賢明です。



