米連邦最高裁判所のジョン・ロバーツ長官は、最高裁を率いて20年余りたつ中で、決定的な難題に直面している。それはドナルド・トランプ米大統領による行政権の範囲の書き換えをどこまで認めるべきかということだ。トランプ氏の大統領復帰1年目に、最高裁は政権に不利な下級審の判断の効力を一時停止する緊急命令を20数件出しており、政策実行のために大統領に広い裁量権を与えてきた。最高裁は、トランプ氏が世界各国に課した関税を巡る訴訟の口頭弁論を5日に開くまでは、同氏の行動を本格的に審査していなかった。だが、5日の口頭弁論ではそうした力学が変化した。大半の判事が、トランプ氏の行動は彼の法的権限を逸脱していると示唆した。
米最高裁長官、トランプ氏めぐり正念場
トランプ氏や世論、同僚判事の圧力を受ける中で関税訴訟を審理
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