たとえ高待遇でも
地方で働きたい人は少数
福島のほかの法律事務所の経営者層の先生方も同じ感じで、口々に皆さん、「雇えない」といった話をされています。
そういう声は最近、ここ数年は特にあります。新人を採用したいけれども来てくれないという実感があります。
地元に愛されて、経営が軌道に乗っている事務所は、特にアソシエイト弁護士を欲していますね。
東京並みの待遇を出しても採れないという実感かと言われると、お給料は出していると思います。
いわゆる年収1000万円を超えるような、大規模事務所と同等の待遇を提示することは難しいかもしれませんが、おそらく東京の個人事務所、あるいは数名でやっている事務所の待遇ぐらいは出せると思いますね。皆さん、あまりおおっぴらに収入のことを話さないですが。
でも、そういう感じで、地方だから待遇面が低く、見劣りするから来ないという感覚はないです。
地方に行った方がリッチな感じがあるという人もいますし、実際にリッチな感じでいる人もそれなりにいらっしゃるように思います。弁護士報酬は、例えば不動産などの価格の差による多少の違いはあるとは思いますが、著しい違いはないというのが私の感覚です。
ただ、都市の教育とか文化面での充実や人間関係の煩わしさとか、弁護士さん自身が地方から大都市に出てきて戻りたくない一方で、大都市で育って弁護士になる人はそもそも地方で暮らすことを想定していないとか、地方に弁護士が少ないことには、いろいろな理由があると思います。
インバウンド特需で
弁護士のニーズは高まる
福島県いわき市という大都市とはいえない地方で民間の事務所をやることに、どういったやりがいや魅力がありますかと問われれば、いわきは海沿いで、結構大企業の工場もあるので、ビジネス的には非常に十分な市場があります。
他の地方も見てきましたから、ここは絶対、企業のニーズがあるなというのを感じました。
規模としては、事務所内外に同業者仲間がいるというのは大きいですよね。







