小規模な地域ですと、社会を動かすことができるということを実感できるのです。だからこそ、楽しいし、やりがいもあります。
あと、もちろん男女も関係なく、そこにいるプロフェッショナルとして私を見てくれたので、年齢とか女性とかを感じずに、本当に1人の専門家として仕事できたというのもやりがいだったと思います。
まさに、法の支配を地域に浸透させている、といった感覚でした。
いわき市の弁護士たちは
仕事を抱えててんてこ舞い
私の事務所には5名の弁護士がいますので、さまざまなルートで依頼があります。中には何十社もの企業の顧問先をもつ弁護士もいますが、私自身は個人事件を中心としつつ、民事も、刑事もやります。
それから後見や、相続財産清算人等裁判所選任の仕事もやりますし、あとは社外役員や、県の行政委員会など、さまざまな行政の役職や会社関係のことも引き受けています。
本当にそのまま何でも屋、ゼネラリストのようなことを続けています。おかげさまで、つながりがつながりを呼んで連なってご依頼を頂いていて、今はむしろ、事務所全体として、ご相談を受けるときに少しお待たせしてしまうこともあるような状況です。
新件依頼を直ちに受けきれず、本当に申し訳ないという感じでやっています。
いわき市の人口は30万人強ぐらいで、弁護士は四十数人です。政治家や高齢の方もいるので、実働で40人弱でしょうか。それでもいわき市とさらに福島地裁いわき支部管内数万人を加えた人口を考えると、結構どの先生も仕事はいっぱいいっぱいという感じだと思います。
暇で食べていけないみたいな人はたぶんいないと思います。
2024年現在、私どもの事務所では、4人がパートナー(共同経営者)で、アソシエイト(勤務弁護士)が1人です。2025年春からは、アソシエイトが県外に移り、入れ替わりで法テラスの養成弁護士(編集部注/1年間の司法修習を終えたのちに、実務研修を受けている弁護士)が所属しています。
アソシエイトも採用できるなら、したいです。応募が来ないんですよ。最近、東北で応募が来ても本当に数名です。どうしてみんな東京などの大都市で吸収しちゃうの……と、とても残念に感じます。
養成弁護士が来春赴任した後、最低でももう1人は絶対に欲しいですね。猫の手も借りたいくらいです。







