人工知能(AI)ブームを巡り、市場には「パーフェクトでは不十分、弱さの兆しが一つでもあれば大惨事」というムードが漂っている。当たるかどうかは二の次だ。近頃の傾向をみると、この沈鬱(ちんうつ)なムードは長続きしそうにない。だが市場の動揺は、AIの初期段階においては、12カ月単位でリターンを測ることに慣れた投資家にとって大きな試練になるという強い警鐘となっている。生成AIサービスには最先端の半導体とサーバーラックを備えた巨大データセンターが必要だ。これは素早く整備できる代物ではない。主要AI企業はなお数年単位の大型投資を口にしている。先週はAI主要銘柄の一部が売られ、市場に動揺が走った。週明け10日は米政府機関の閉鎖が終わるとの期待感から上向いたものの、翌11日にAI関連銘柄は再び下げた。半導体大手エヌビディアは先週7%安、11日にさらに3%安となり、時価総額は先月記録した5兆ドル(約774兆円)を大きく下回る水準にある。
AIブーム、危うさ増す市場心理
AI銘柄は持続性と収益性への警戒感から下げに転じた
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