米連邦準備制度理事会(FRB)は、ジェローム・パウエル議長の8年近くにわたる在任期間中にはほぼ皆無だった内部対立が表面化し、利下げの道筋が不透明になっている。FRB高官らは、根強いインフレと低迷する労働市場のどちらがより大きな脅威かを巡って分裂しており、公式経済統計の発表が再開されたとしても、この溝は埋まらない可能性がある。この溝により、2カ月足らず前には実行可能に見えた「3会合連続の利下げ」計画が複雑になってきた。それでも投資家は、FRBが次回12月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を据え置くよりも引き下げる可能性の方が高いとみている。0.25ポイントの利下げを決めた9月のFOMCでは、参加者19人中10人という僅差の過半数が10月と12月の利下げを想定していた。3会合連続の利下げとなれば、パウエル議長下のFRBでは2019年と24年に続くものとなる。
FRB「12月利下げ」めぐり溝深まる
内部対立は当面続く可能性
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