「ベルトタイトニング(引き締め)」は多用されがちなビジネス用語だが、今の状況にはぴったりの表現だ。米国の中堅レベルの労働者は締め付けられ、苦境に立たされている。上級幹部に昇進するほどではないが、まだ人工知能(AI)に奪われていない最前線の仕事に就くには経験が豊富過ぎ、給料も高すぎる。こうした多くの中堅オフィス労働者が突然、不安定な立場に追い込まれている。アマゾンは10月末、オフィス労働者1万4000人の解雇を発表した。同社はこれを含め最大3万人の削減を計画している。「官僚主義の削減」や「階層の排除」といったフレーズが従業員宛てのメモに使われているため、削減される可能性の高い職務の種類を推測するのは難しくない。
厳しい米雇用市場、豊富過ぎる経験が裏目に
コストに敏感な企業が職務要件を超える人材を敬遠している
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