介護の相談をする女性写真はイメージです Photo:PIXTA

親の介護にいくら必要なのかは、子どもにとって重大な問題。「足りないお金は自分が払うしかないのか」と不安になる人も多いだろう。しかし、事前の準備をしっかり行い、安価な老人ホームを調べておけば、介護費用をぐっと安くできるという。いざというとき困らない、日々の備えとは?※本稿は、主婦の友社編『親が75歳を過ぎたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)の一部を抜粋・編集したものです。

親の介護の一歩目は
家族会議を開くことから

「そろそろ介護スタート?」と思い始めたら、ぜひしてほしいのが家族会議です。

 きょうだいでも、親の介護に対する考え方が同じだとは限りません。それぞれの配偶者やその子どもたちの生活にも確実に影響します。介護は子どもの義務……ではありませんが、完全に無視するのはむずかしいもの。

 だったら家族が協力し合って乗り切る態勢をつくることが、いちばん楽な方法かもしれません。

 最初のステップは顔を合わせることです。その場でこまかく決めなくていいのですが、可能であれば考えられるリスクを洗い出して、シミュレーションしてみましょう。

「入院したら誰が駆けつける?」「支払いは?」「在宅介護になったら?」など。親が元気であればリアリティーはないかもしれませんが、避難訓練と同じで、何もしないよりしたほうが絶対に安心です。

 このときぜひやっておきたいのが、キーパーソンを決めることと、LINEなど家族のグループチャットをつくることです。

「近くで空き巣があった」「最近、冷蔵庫に期限切れの食品が多い」などの情報共有がしやすくなります。