「ミッキーマウス97歳」は今までいくら稼いだ?“世界キャラクター総収入ランキング”で判明!Photo:Tomohiro Ohsumi/gettyimages

日本のライブ・エンタメは2兆円市場
ミッキーは推し活や「トキ消費」と親和性

 日本市場におけるミッキーを、ライブ・エンターテイメントの観点で考察してみましょう。ぴあ総研の最新調査によると、24年のライブ・エンタメ市場規模は7605億円(前年比10.9%増)でした。コロナ前の19年と比べると20.8%も拡大しています。そして30年には8700億円になるとの予測です。

 これに、野球やサッカー、バスケットボールなどプロスポーツの推定チケット収入、テーマパークや遊園地の市場規模を含めて概算すると、ざっくり2兆円に達します。

 こうした市場拡大の背景には、消費者の行動が「モノ消費」から、体験に価値を求める「コト消費」へシフトし、さらに最近は、その瞬間でしか味わえない盛り上がりに価値を見いだす「トキ消費」へと進んでいることが挙げられます。人気アーティストやキャラクターの「推し活」が定着したこと、大規模会場の新設とチケット単価が値上がりしていることも重なっています。

 筆者は数十年来の「Dヲタ」(ディズニーオタク)ですが、昔は「好きなキャラクターに会えた」と表現していた場面でも、今では「推しに会えた」と言う人が増えたなと実感します。キャラクターの存在がより個人的・主体的な意味を持つようになっています。

 ミッキーをはじめとするディズニーキャラクターは、アニメ作品としての人気だけでなく、テーマパークを中心としたライブ・エンタメとの親和性が高いのが特徴です。つまり、推し活やトキ消費と見事にマッチします。