2025年も残りわずか。「今年のNISA投資枠がまだ余ってる!何かで埋めたい!」と考えている人もいるのでは? そんなときに活用したいのがETF(上場投資信託)。数千円から投資できるものも多く、“NISA枠の上限ギリギリ”まで余すことなく使い切りたいときにもうってつけだ。特に最近では、日経平均株価5万円を主導した、AI・半導体関連株のETFが続々登場している。日本株だけでなく、エヌビディアなど米国の半導体関連株に投資できるものも! 今回は特に、半導体色が強めの8本を大紹介!(山出暁子、ダイヤモンド・ザイ編集部)
「エヌビディアが下がったら買う!」は
ETFでもできる!
今年の10月末に日経平均株価が初めて5万円を突破した。牽引役となったのは半導体関連株だ。2025年は4月の“トランプ・ショック”を大底に、その後株価が上昇。一時下落する局面はあったものの、直近の株価は日米ともに史上最高値水準で推移している。米国市場を主導したのはエヌビディアを筆頭とするAI・半導体関連株で、日本の半導体関連株もそれに連動したかたちだ。
生成AIが株式市場の主要テーマとなり始めた2023年からの推移をみると、日米の代表的な半導体株指数は、約3年間で2.5倍になっている。
今後もしばらく、AI・半導体関連株は株式市場の主役となりそうだ。
ただしAI・半導体関連株は値動きが荒いのも特徴だ。グラフをよく見ると、上昇は一本調子ではないことがわかるだろう。AI・半導体関連株を買いたいけれど、「値動きが大きくて怖い」「どれを選べばいいかイマイチわからない……」という人におススメなのがETFだ。ここ数年で東京証券取引所に上場しているETFは、AI・半導体株に関連するものが急増している。東京エレクトロンやアドバンテストなどの日本の主要半導体株のみならず、米国のエヌビディアといった銘柄が対象になっているものも。米国の個別株を買うのは何かと億劫だが、ETFを活用すればカンタンに投資できる。
ここで、ETFについて簡単に説明しておこう。ETFとは「Exchange Traded Fund」の略で、証券取引所に上場している投資信託のこと。投資信託と同じく、複数の投資先が組み合わさっており、1本買うだけで分散投資ができる。株のように上場しているので、取引時間中、リアルタイムで売買することができる点が最大のメリットだ。売買単位は1口、または10口で、最低投資額は数千円程度が多い。保有中に差し引かれる信託報酬は投資信託より低コストなものが多いのも特徴だ。税制上は上場株式と同じ扱いなので、NISAでは成長投資枠で買うことができる。
さて、2025年11月現在、AI・半導体関連株に特化して投資できるETFは8本ある。それをまとめたのが下表だ。
ETFには、投信同様に、指数に連動する「インデックス型」と、指数以上の成績を目指して運用する「アクティブ型」がある。これに地域の観点を加えて、この8本は、
●「米国」のAI・半導体関連株指数に投資する「インデックス型」
●「日本」のAI・半導体関連株指数に投資する「インデックス型」
●「世界」のAI・半導体関連株に投資する「アクティブ型」
の3つのタイプに分けることができる。
中身を見てみると、「米国」と「日本」の「インデックス型」のタイプ内では、組入上位の銘柄に大きな差はない。違いは、運用の目標となる半導体関連指数だ。連動する指数によって、リターンやリスクが変わる。どんな違いがあるかについてはこの後、説明する。また、コストとなる信託報酬では、やはり日本株に投資するタイプが最も低め。それぞれ詳しくみていこう。









