「どうしていつも人間関係がうまくいかないんだろう?」と思うことはないだろうか。
「ちょっとしたことで嫌われたのかもと思ってしまう」
「距離感がつかめず疲れてしまう」
「悪気はないのに相手の地雷を踏んでしまう」

職場の人間関係や友人関係でも、同じようなつまずきを繰り返すと、自信をなくし、人付き合いそのものが嫌になってしまうことも。今回は、「心が救われる」「何度も読み返したくなる」と話題のベストセラー『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』から、“人間関係がしんどいときの考え方”をテーマにお届けする。(構成/ダイヤモンド社・林えり)

「私は人付き合いに問題があるかもしれない…」人間関係がうまくいかない人がやるべきこと・ベスト2Photo: Adobe Stock

「周りの人と波長が合わないこと」は誰にでもある

人間関係で何度もうまくいかないことがあると、「私は人付き合いに問題があるのかも……」と、自分を責めたくなるものだ。

たとえば、まったく悪気はないのに、相手の地雷を踏んでしまう。

親切で言ったつもりの一言が、思いがけず相手の不機嫌スイッチを押してしまう。

また、近づきすぎると疲れるし、距離を置きすぎると「冷たい」と言われる。

気を遣いすぎてしんどくなるし、正直、「人間関係ってめんどくさい……」と感じる瞬間もある。

こういうことは、人とかかわって生きているかぎり、誰にでも起こる。

著者もこう語る。

「こういう状態に陥るのは、あなただけではない。他人と関わる人なら誰もが経験する悩みだ」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

そんなとき思い出したいのが、「人間関係で心が弱ったときに知っておくべき2つの事実」だ。

①自分の“性格”を否定しない

あなたは、静かに過ごすほうがラクなタイプだろうか。それとも、人と話すと元気になるタイプだろうか。

どちらでもいい。どちらが“正しい”わけでもない。

「社交的な人もいれば、非社交的な人もいる。ただの性格のちがいだ」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

それなのに私たちはつい、「もっと社交的にならなきゃ」「もっと上手く立ち回らなきゃ」と、自分を否定してしまう。

大切なのは、「自分の性格に合った距離感」で人と付き合うこと。

無理に明るく振る舞わなくていい。疲れたら距離を取ってもいい。

「時が過ぎ去ってみれば、遠くであれ近くであれ、誰かがそばに残っている」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

性格は欠点ではなく、「あなたが自分らしく生きるためのヒント」なのだ。

②自分の幸せを、他人にゆだねない

人間関係で振り回される人ほど、「誰かがこうしてくれたら幸せ」という「相手依存の幸せ」を抱えている。

しかし、他人はコントロールできない。期待が満たされないことが続けば、関係はますます苦しくなる。

「自分の幸せを他人によって満たそうとしてはいけない」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

まずは、自分の機嫌を自分でとる力を育てること。

自分の内側から満たせるようになると、人と共に過ごす時間は「幸せの上乗せ」に変わる。

他人の態度ひとつで心が乱れることが、ぐっと減るのだ。

自分を否定せず、心を幸せで満たそう

人間関係でつまずくと、「私はダメなのかな」と極端に落ち込みやすくなる。

でも著者は、こう語りかけてくれる。

「自分の幸せは自分で満たせるようにしよう。
そうすれば、あなたが社交的な性格でも非社交的な性格でも他人によって揺らぐことなく、人間関係を自分の性格に合わせて築き上げられる」
「あなたがどんな姿でも、どこで咲いていてもあなたは美しい人だ」
――『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』より

自分の性格を否定しなくていい。

幸せを自分で満たせば、人間関係はもっと軽やかになる。

2つの事実を心に置くだけで、あなたの人付き合いは、静かに、確実にラクになっていくのだ。

(本稿は『大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをした』を元に作成しました)