1秒でも早く会社から追い出さないといけない「モンスター社員」の特徴・ワースト1

「嫌いな同僚がいなくなった」
「出世する未来を描けて、自信がついた」
そんな感想が届いているのが、安藤広大氏の著書『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』『パーフェクトな意思決定』シリーズ四部作だ。これまで4500社以上の導入実績があるマネジメント法「識学」をもとに、ビジネスの現場で「数字に強くなれる」「仕組みで解決できる」という思考法を授ける本シリーズは、さまざまな企業・業界・個人から圧倒的な支持を集めている。この連載では、全ビジネスパーソンに必須の「リーダーシップ」のあり方について指南する。（構成／ダイヤモンド社・種岡健）

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「モンスター社員」の特徴

　どの会社にも、なぜかチーム全体の士気を下げ、雰囲気を悪くする人がいます。

　問題は、その人物の能力や成果だけではありません。
　もっと根本的な「組織破壊力」を持っているかどうかが重要なのです。

　今回は、即刻チームから排除すべき「モンスター社員」の特徴を1つだけ紹介します。

ワースト1：「他責思考をこじらせて、常に被害者ぶる」

　モンスター社員の最大の特徴は、自分に問題があるとは一切思っておらず、「自分はいつも被害者だ」と考えている点です。

　たとえば、こんな発言が口癖です。

・「自分はちゃんとやっていたのに、上司の指示が悪かった」
・「こんなことになるとは聞いていなかった」
・「前の部署ではうまくやれていた」

　一見、理屈は通っているように思えるかもしれません。

　しかし、こうした人は、常に「自分以外が悪い」という前提で物事を語ります。
　結果、反省もしなければ成長もしません。
　周囲も「またか」と呆れ、関わる気力を失っていくのです。

放置すれば、チーム全体が機能不全に陥る

　こうした社員を放置すると、次第に悪影響が広がっていきます。

・他の社員が「あの人だけ特別扱い」と感じてやる気を失う
・上司が間違って指摘しようものなら、逆恨みされ、評価制度そのものに不信感が生まれる
・会社への不満や悪口を陰でまき散らし、職場の空気を破壊する

　つまり、個人の問題ではなく、組織をむしばむ「ウイルス」のような存在になっていくのです。

『リーダーの仮面』という本では、次のように書きました。

組織にとって最も重要なのは「決めたルールが守られる」ことです。
仮に成果を出している社員でも、ルールを守らない、独善的な行動を取る、周囲に悪影響を与える人間は、リーダーが毅然とした態度で対処しなければなりません。
――『リーダーの仮面』より

　能力があるかどうかではなく、組織としての「正常な秩序」が保てるかが重要だということです。

リーダーは仮面をかぶりましょう

　対処には勇気が必要です。

　人間関係を壊したくない、波風を立てたくない。
　そう思うのが普通です。

　しかし、組織を守るためには、個人の感情を抑え、リーダーとして「仮面」をかぶる必要があります。
　問題社員の排除は、組織全体を健全に保つための「最初の防波堤」なのです。

（本稿は、『リーダーの仮面』の著者・安藤広大氏が書き下ろしたものです）

安藤広大（あんどう・こうだい）
株式会社識学代表取締役社長
1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学を卒業後、NTTドコモ、ジェイコムホールディングス、ジェイコム取締役営業副本部長を経験。プレイングマネジャーとして「成長しないチームの問題」に直面し悩んでいたときに「識学」に出合い、2013年に独立。多くの企業の業績アップに貢献した。2015年、株式会社識学を設立。わずか4年足らずで上場を果たし、これまで9年間で約4500社に識学メソッドが導入されている。著書にシリーズ累計178万部を突破した『リーダーの仮面』『数値化の鬼』『とにかく仕組み化』（ダイヤモンド社）がある。『パーフェクトな意思決定』はシリーズ最新刊。