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生き残るのに必死なのはわかるけど、本当にやめてほしい……。一方的に敵視してくる同僚がいたとき、どう対処しますか?出世欲が暴走しているのか、社内における自分のポジションを守ることにしか関心がないのか、同僚に対して嫌みや否定を繰り返す人がいます。こうした「社内を向いて仕事をしている人」から標的とされてしまったとき、どう対処すればいいのでしょうか。(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)
中国古典に出てきそうな
職場の人間関係の真理
自分ではまったくそう思っていないのに、一方的にライバル視してくる人は少なくありません。会議でこちらが何らかの提案をしようとすると、すぐに食ってかかってくるような人です。
そういう人とは、残念ながら建設的な議論はできません。なぜなら、その人は提案の内容そのものについて反対しているのではなく、ただこちらを嫌っていて、感情的な反対をしているだけだからです。
どんなに説得力のある根拠やデータを示しても、「いいや、あなたの考えは根本的に間違えている!」と断固として反対してくるのですから、どうにもなりません。
では、一方的にこちらをライバル視してくるような人には、どのような対応をするのが正解なのでしょうか。
最悪のパターンは、相手の議論に巻き込まれてしまうこと。
相手が自分の提案やアイデアに反対や拒否をしてきたとしても、カチンときて議論を始めてはいけません。お互いに頭に血がのぼってしまっているので、収拾のつかない結果になってしまいますからね。
こちらに張り合ってくるような人とは議論をしてはいけません。下手に刺激してしまうことで、修復不可能なほどに険悪な関係になってしまうからです。もしそうなれば、事あるごとにこちらの足を引っ張られたり、陰で悪口を言われたりするので、仕事もやりにくくなります。
こちらの発言にいちいち突っかかってきて、鬼の首を取ったような顔をしている人を見ると内心ではムカつくと思います。「いや、それは…」と反論したくなるはずです。しかし、それでは相手の思うつぼ。余計な議論をしている最中に、あなたがボロを出してしまうかもしれません。 勝手にライバル視する人に対して議論がNGだとすれば、一体どのように対応すれば良いのでしょうか。心理学の知見から解説します。







