具体的には、ロールスピードに相当こだわってチューニングしたという。ルークスは一般的なハイトワゴンよりもいくぶん高い位置に着座するレイアウトだ。そのため、ただでさえロールを感じやすい。ロールは不安を感じさせる要素でもある。開発関係者によると、コスト度外視でイニシャルバルブを追加した高応答ショックアブソーバーを採用。初期のフリクションを低減して滑らかに動かしながら、グラッと来ることなくゆっくりロールさせるよう設定したという。
ごく普通に乗るとまさにそのとおり素直に動く。素早く転舵するとやはりそれなりにロールするが、それは調子に乗ると危ないゾということを的確に伝えてくれるシグナルのように感じた。
電動パワーステアリングは、軽自動車としては贅沢なブラシレスモーター・タイプ。これまでどおりスッキリとしたフィーリングで、操舵力が軽い中にもしっかり感がある。ブラシレスモーターは、従来型ではセレナと同等の大容量タイプを使っていた。しかし新型ではオーバースペックだったのでもう少し小さいユニットを採用したそうだ。
快適で静かな走りが好印象
室内は圧倒的な広さ。しかも先進装備を満載
乗り心地はおおむね快適だった。路面の荒れた場所では多少凹凸を拾いやすい印象を受けたものの、それほど気になるレベルではない。静粛性については、フロントの遮音ガラスをはじめ、いくつかの部位に手が加えられたことが効いて、確かに静かだ。フロントウィンドウが現行型比で前に出た分、広々として見晴らしもよくなったのも好印象である。
4WDに乗り替える。印象は2WDと少し違った。ほぼFFで走るシーンでも、駆動系部品が増えた影響か微振動がやや気になり、リアサスペンションのストローク感も2WDのほうがあったように感じられた。だがこのあたりは個体差によるものかもしれない。ハンドリングは好印象。4WDはFF以上にリアが粘り、ステアリングを切り返したときの揺り戻しも小さい。走りに一体感が感じられた。







