席は近いのに言葉が出ない、沈黙も社交辞令も怖い――そんな忘年会の不安はありませんか。無理に話題を盛らず「関心」を質問で示すだけで、会話は翌日の仕事を動かす糸口になります。
『コンサルだけが知っている 伝え方のテンプレ』の著者・田中耕比古氏に、具体的な解決策を教えてもらいました。(構成/ダイヤモンド社・林拓馬)
Photo: Adobe Stock
悩みを相談して助言を求める
忘年会は、ふだん距離がある上司や、他部署の方とも自然に言葉を交わせる貴重な機会です。
社内の人脈が広がることは仕事の推進力になりますが、いざ同じ席になると「何を話せばよいのか分からない」と戸惑うこともあると思います。
ここで大切なのは、無理に自分から話題をつくるのではなく、相手に対して「あなたに興味があります」という姿勢を明確に示すことです。
質問形式で相手の話を引き出すだけでも、会話は十分に成り立ちますし、上手な聞き方をすれば相手も話しやすくなります。
あるいは、相手が上司や先輩である場合には、自分の担当業務に関する話題でアドバイスを求めるのも良いでしょう。
「現在の○○案件で、来期に向けて改善するとしたらどこに注力すべきでしょうか」「同じ状況で部長なら何から着手されますか」など、具体的に助言をお願いすると、短時間でも学びが得られます。
上司や先輩に対して、悩みを積極的に開示して助言を仰ぐ姿勢を見せることで、人間関係が強固なものになっていきます。
相手が普段お付き合いする機会が少ない他部署の方の場合は、まずは日頃の業務内容を丁寧に伺うと良いでしょう。
「一日の作業の流れ」「成果の測り方」「年末ならではの山場」などについて質問し、話を聞くことで、相手の仕事の現場が見えてきます。
可能であれば、そこからもう一歩踏み込んで、相手の仕事と自分の仕事内容との共通点や関連性に触れます。
「そのデータは、こちらの○○の分析にも役立ちそうです」「○○の工程は、当部門の××とタイミングが似ていますね」といった一言があると、今後の連携の糸口になります。
仕事上の接点が見えるだけで、会話が「その場限り」から「次につながる」ものへと変わります。
ポイントをまとめると以下の4つです。
①忘年会は社内の人脈を広げるチャンスだと理解する
②無理に話題を作らず質問で関心を示す
③上司には自分の仕事に関するアドバイスを求める
④他部署には業務内容を聞き、可能なら自分の仕事との共通点を探す
背伸びは要りません。素直な関心と基本の質問だけで、忘年会の会話は十分に価値ある時間になります。
翌営業日にお礼を一通送れば、関係はさらに前に進みます。
(本記事は『コンサルだけが知っている 伝え方のテンプレ』の著者・田中耕比古氏への取材をもとに作成しました)







