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「実績を3倍に」「社内標準を作った」――。面接で飛び出す輝かしいエピソード。これらは真実か、それとも“盛った”話か?どうすれば虚飾を見抜き、真の実力を見極められるのか?ある「シンプルな質問」をした際、嘘をつく人だけが共通して見せる“話し方の特徴”があります。採用候補者の本性を見破る、心理学の知見を用いた面接テクニックを解説します。(文/心理学者・立正大学客員教授 内藤誼人)
「候補者は話を盛ってくる」
面接官が知っておくべき大前提
「マーケ施策を一から見直して、広告費を半分にしながら、問い合わせ数を3倍にしました」
「新規顧客開拓を推進し、これまでにない大手クライアントとの取引を次々と決めました」
「私が構築した仕組みが社内標準となり、今でも全社で使われ続けています」
採用面接でこれまでの実績を聞いたとき、上記のような「すごいけど…盛ってないか?」と思うような場面は少なくないでしょう。採用のプロではなくてもわかります。なぜなら、心理学的な知見からすると、自分のことを実力以上によく見せたいと思うのは、人間にとってごく自然な感情だからです。
自己アピールが過ぎることを、最近では「盛る」と表現するようです。話を盛ることは一般的にはネガティブなイメージで受け止められていますが、それ自体は別におかしなことではありません。ごく日常的に見られる、ありきたりな現象です。私たちは、自分を高く評価するのが普通なのです。
たとえば、容姿。シカゴ大学のギュンター・ヒッチが3004人の男性と2783人の女性を調査したところ「私はとても容姿がいい」と答えたのは男性19%、女性24%。「平均以上の容姿」と答えるのは男性49%、女性48%。つまり、男性も女性もほぼ7割の人が「自分の容姿は平均より良い」と答えていることになります(※1)。
自分自身のことなら自分が一番よく知っているように思われておりますが、そんなことはありません。大半の人の自己評価は、現実とは大幅にズレているのが普通です。
したがって、悲しい現実ではありますが、面接官は「転職希望者は盛ってくるものだ」という前提で採用面接に臨んだほうがいいでしょう。
心理学的なアプローチから採用面接で盛る人を見破る方法は至ってシンプルです。ここからは、面接官が採用候補者に投げかけるべき「具体的な質問方法」、そして見逃してはいけない「候補者の反応」について解説します。







