支える者が減る国で、
支え合う仕組みはどこまで持つのか
日本の公的年金は賦課方式が採用されており、現役世代が支払う保険料を高齢者の年金に充当する仕組みになっています。
現在、高齢者の数は約3600万人ですが、これに対して、現役世代として働いている人は7000万人くらいです。7000万人の現役世代から一定金額の保険料を徴収し、これを高齢者に支給しているわけですが、この仕組みは、世代間扶養と呼ばれており、現役世代の人が高齢者を支えるという考え方で成り立っています。
したがって、自身で積み立てたお金を将来、受け取るというものではありません。
今の日本では、物価上昇と少子高齢化の両方が進んでいますから、賦課方式を採用する公的年金においては、インフレに強いというメリットが発揮される一方、現役世代の人口が減っていることの悪影響も受けているわけです。
現役世代の割合が減ると負担が重くなるのは事実ですが、一般常識として、いくら少子化が進んだからといって、子どもがゼロになり、日本国民全員が高齢者になるということは基本的にあり得ません。
賦課方式の場合、働いている人がいる限り、そこから保険料を徴収できますから、制度的に破綻する可能性はゼロと考えてよいでしょう。しかしながら、現役世代の人数が減ってくれば、当然そこから得られる保険料には限度がありますから、少子高齢化が進むと年金の額は減少せざるを得ません。
したがって年金制度に対する不安というのは、制度が破綻することではなく、少子高齢化の進展によって、どのぐらい額が減るのかという問題であることがお分かりいただけると思います。
先ほど、日本の公的年金制度は少子高齢化が進んでいることで財政状況が悪化しているという話をしました。現役世代の人数が減って高齢者の割合が増えている状況において、高齢者の年金額を維持しようとすると、現役世代からより多額の保険料を徴収しなければなりません。







