そういう質問に対して相手が積極的に話してくれれば、こちらから何か言う必要もありません。

「あの人は、話を聞いてくれた人だ」と思ってもらえるだけでなく、場合によっては「非常に面白い話をしてくれた」という一種の勘違いをしてくれる可能性すらあります。

 なんせ、宴席での会話です。話の中身よりも、楽しく(あるいは、ストレスなく)話せたということの方が重要だと思います。

 そんな中で、「相手が知りたいこと」が出てきたら、こちらから話すことになります。

 ポイントは「相手からの質問」をトリガーにすることです。

 例えば、

「A社のX部長とのやりとりが多いのですが、なかなか気難しい方で、どういうふうに対応したらいいのかちょっと悩んでいます」

「B部長と一緒にお客様の訪問をすることがあるのですが、準備した資料が先方にあまりハマっていないようなんです。ただ、部長は『いや、大丈夫だよ』とおっしゃっていて……改善のヒントがありません」

「将来、マーケティングの仕事をしたいのですが、どうすればその道に近づけるでしょう?」

 といった質問が来れば、あなたのターンです。

 しっかりと相手の質問に向き合って、ベストな回答をしてあげましょう。

 多少の“オレばなし”が混じっていても、宴席ですから許してもらえると思いますが、極力、自慢話にもお説教にもならないように気を付けます。

 また、可能であれば、ユーモア、ウイットに富んだ話にできると最高ですね。

どうしてもこちらから話したくなった時は……
「質問されるまで我慢」が大前提

 なお、「質問されたわけでもないのに、言いたいことが出てきた」ということもあると思います。

 こういうときには、「相手が質問してくるまで我慢するのがベストである」のが、大前提です。

 しかし、それでも、どうしても一言伝えたいという時は、以下のポイントに気を付けましょう。

・ある程度、気心の知れたメンバーが1人以上いるか確認する
・極力、話が長くならないようにする
・明るいトーン、冗談っぽいトーンで話す

 気心知れたメンバーがいないなら、話を振られるまでは我慢しておいた方が良いと思います。