乾杯するビジネスパーソン写真はイメージです Photo:PIXTA

リモートワークの導入などにより、働き方が多様化する中で近年、忘年会などの飲食を伴う懇親会は社内のコミュニケーションを活性化する有効な方法の一つです。そんな会を実施する上で欠かせない役割が、幹事です。若手を抜擢したいところですが、昨今は乗り気でない人も多いもの。上司として若手に気持ちよく幹事を引き受けてもらうには、どうすればいいのでしょうか。(ギックス共同創業者 田中耕比古)

忘年会シーズン到来!
若手に気持ちよく幹事をやってもらいたい…!

 忘年会シーズンがやってきました。

 コロナをきっかけに常態化したリモートワークによって対面の機会が減ったことで、社内コミュニケーションの悪化が問題視されています。そうした中で、完全リモートワークから週2出社に移行する企業や、リモートワーク完全廃止に踏み切った企業も出てきています。

 こうした状況で、忘年会に限らず、各種懇親会でインフォーマルなコミュニケーションを活性化したいと考えるのは、会社組織としては自然なことだと言えるでしょう。

 一方で、それなりの規模の人数を集めて、懇親会をセットするのは非常に大変です。また、そういう仕事は若手社員にやってもらいたい、と考える人も多いと思いますが、若手からすると、「普段の仕事に加えて面倒なことを押し付けられた」と感じてしまうリスクがあります。

 今回は、そうした若手に、“気持ちよく”幹事に取り組んでくれるためのコミュニケーションについてご紹介します。

なぜ、みんな幹事をやりたがらないのか
幹事をやるメリットとは?

 そもそも、若手社員は、なぜ幹事をやりたがらないのでしょう。

 いや、若手に限らず、多くの人にとって、やりたくない仕事なのかもしれません。つまり、幹事というのは、「やらなくていい仕事」「面倒な仕事」と位置づけられがちなものなのです。

 このイメージを払拭しない限り、誰も積極的に幹事をしようとはしません。

 反対に、ノリノリで幹事をする人もいます。

 こういう人は

・お酒を飲むことが好き
・大勢でワイワイと盛り上がるのが好き
・学生時代から幹事を何度もやってきて、コツが分かっている

 というような特徴があります。

 ただ、そんな人も、全員が全員、人間としての性質が陽キャである・パリピである、ということでもないはずです。「仕事を円滑に回すために、その役割を演じている」ケースも多いのではないかと思います。

 こういう、積極的に幹事を引き受けている(ように見える)人のまねをしてみると、幹事という役割のポイントが見えてきます。