「恥ずかしい限りだ!これは普通の文化交流だろう」
「“拉闸”(ブレーカーを下ろす、急にスイッチを切るという意味)はないだろう、やりすぎだ……」
あるネットユーザーは、「たとえ中止させるにしても、一曲歌い終わってからでもいいんじゃないの?あまりに乱暴だ」と言い、実話をもとに作られた映画『戦場のピアニスト』を例に挙げていた。映画では、ドイツ軍将校が、ユダヤ人のピアニストにピアノを弾くよう命じ、その演奏を聴き終えた後、命を見逃す。歌手が歌っている途中で強引に中断し、退場させたことについて「どんなことであれ、音楽や芸術に敬意を持たなければ、単なる野蛮人だ」とそのコメントは続いていた。
「上海はもう以前の上海ではない」失望する市民たち
ほぼ同じタイミングで、浜崎あゆみさんが翌日(29日)に上海で予定していた公演も急きょ中止された。中止の要請があったのは前日で、準備はすべて済んでいたため、当日、無観客の会場で予定していたセットリストをすべてフルで歌いきったという。
これには、多くの浜崎さんのファンが動揺を隠せなかった。中国人のファンの多くは、ずっと前からこのコンサートを楽しみにしていたからだ。その中には、わざわざ休暇を取り、宿泊先を予約して、はるばる上海にやってきた人も少なくなかった。結果、会場に足を踏み入れることさえできず、途方に暮れる人々の姿があった。
1万4000人が入るはずの無観客会場で、全曲歌いきった浜崎あゆみさん(Instagramより引用) 拡大画像表示
今回、大槻さんの歌を強制中断したことといい、浜崎さんの公演を中止させたことといい、この2件がどちらも上海で起きたことは、なおさらインパクトが大きかったといえる。筆者は上海出身であるがゆえに、今回の件で、上海にいる多くの知り合いからさまざまな声を聞くことができた。彼ら彼女らの意見を以下にまとめてみる。







